林 逸郎
はやし・いつろう

【生没】1892(明治25)−1965(昭和40)
【生地】岡山県
【略伝】
 極東国際軍事裁判(東京裁判)での弁護人。
 東京帝大を卒業後、弁護士となる。五・一五事件などで弁護人を務めたほか、戦後の極東国際軍事裁判ではA級戦犯橋本欣五郎の弁護人を務める。
 1962(昭和37)年には日本弁護士連合会(日弁連)会長に就任した。
【配役】
沼田曜一(35) …… 大東亜戦争と国際裁判(1959・新東宝)
松本朝夫(56) …… 山河燃ゆ(1984・NHK)

林玖十郎
はやし・くじゅうろう

【生没】1837(天保8)−1896(明治29)
【生地】伊予国
【実父】林三十郎
【実母】
【別称】得能亜斯登、林通顕
【略伝】
 伊予宇和島藩(伊達家)に仕え、藩主伊達宗城の小姓を務める。1867(慶応3)年には京都留守居役となり、同年12月の王政復古の大号令発布にも関与した。
 翌年からの戊辰戦争では東征軍参謀として東下。翌年の箱館五稜郭の陥落後は開拓使に出仕したが、ほどなくして病のために辞職し、故郷宇和島へ戻って県会議員などを務めた。
【配役】
小坂信夫(27) …… 江戸城総攻め(1930・帝キネ)
岡部たかし(46) …… 西郷どん(2018・NHK)

林 権助
はやし・ごんすけ

【生没】1806(文化3)−1868(明治元)
【生地】
【実父】林安論
【実母】
【別称】林安定
【略伝】
 会津藩士。
 砲術に秀で、1862(文久2)年に藩主松平容保が京都守護職となると、大砲奉行となってこれに従って上洛。1868(明治元)年1月の鳥羽伏見の戦いでは、会津藩兵を率いて新選組らとともに新政府軍と交戦するが、砲弾を浴びて重傷を負い、海路江戸へ向かう船中で没した。
【配役】
森野五郎(70) …… 新選組血風録(1965・NET)
富士乃章介(67) …… 竜馬がゆく(1968・NHK)
永井柳太郎(67) …… 燃えよ剣(1970・NET)
三谷 昇(72) …… 新選組!(2004・NHK)
風間杜夫(64) …… 八重の桜(2013・NHK)

林 董
はやし・ただす

【生没】1850(嘉永3)−1913(大正2)
【生地】下総国
【実父】佐藤泰然
【実母】たき
【別称】林董三郎
【略伝】
 松本良順の弟。
 義兄林洞海の養子となる。英語を学び、1866(慶応2)年には幕府の留学生となってイギリスに渡る。1868(明治元)年の幕府崩壊後に帰国したが、洞海の婿榎本武揚の率いる艦隊に同行して箱館で新政府軍に抗戦。翌年の降伏後は禁錮処分を受けた。
 1870(明治3)年に赦免され、翌年、岩倉使節団に同行して渡欧する。帰国後は新政府に出仕し、工部省、逓信省などに勤務した後、香川県、兵庫県の各知事を歴任。1891(明治24)年には外務次官となり、外交畑に転じる。その後、特命全権公使として、清、ロシアなどに赴任。駐英公使時代の1902(明治35)年には、日英同盟の成立に尽力した。
 1906(明治39)年、第一次西園寺公望内閣に外相として入閣し、日仏協約、日露協約などの締結を実現。1908(明治41)年の総辞職まで務めた後、1911(明治44)年に成立した第二次西園寺内閣では逓信相に任ぜられた(一時外相を兼任)。
【配役】
岡 竜弘 …… 天皇・皇后と日清戦争(1958・新東宝)
大山 豊(48) …… 明治の群像(陸奥宗光)(1976・NHK)
鹿内 孝@(35) …… 明治の群像(小村寿太郎)(1976・NHK)
鹿内 孝A(35) …… 明治の群像(日英同盟)(1976・NHK)
野村宏伸(23) …… 五稜郭(1988・NTV)
徳井汰朗 …… 青天を衝け(2021・NHK)

林忠五郎
はやし・ちゅうごろう

【生没】1838(天保9)?−1864(元治元)
【生地】
【実父】林正清
【実母】
【略伝】
 水戸藩士。
 水戸徳川家に仕え、尊王攘夷派として活動。1863(文久3)年には主君徳川慶篤の上洛に随行し、後に一橋家警衛世話役を務める。
 翌1864(元治元)年6月、江幡貞七郎とともに、公武合体派の一橋家家老平岡円四郎を京都にて斬殺したが、駆け付けた平岡の同輩川村恵十郎にその場で殺害された。
【配役】
神保悟志(36) …… 徳川慶喜(1998・NHK)
丸山敦史(38) …… 青天を衝け(2021・NHK)

林 洞海
はやし・どうかい

【生没】1813(文化10)−1895(明治28)
【生地】豊前国
【実父】林祖兵衛
【実母】
【略伝】
 榎本武揚の岳父。
 豊前小倉藩士の子に生まれる。江戸に出て蘭方医足立長雋に学び、同門の先輩佐藤泰然と長崎に留学。江戸に戻った後は、私塾を開いた佐藤の許で過ごし、佐藤が下総佐倉藩主堀田正睦の招きで佐倉に移ると、その娘を娶って塾も継承する。その後、小倉藩医を経て幕府に出仕し、侍医などを務め、維新後は、徳川慶喜家達に従って静岡に移り、その後、大阪医学校長、権大典医などを歴任した。
【配役】
田村高廣(60) …… 五稜郭(1988・NTV)

林 信篤
はやし・のぶあつ

【生没】1644(正保元)−1732(享保17)
【生地】武蔵国
【実父】林春勝(鵞峰)
【実母】羽田至政女
【別称】林大学頭
【略伝】
 1680(延宝8)年、父春勝の死により家督を継承。それまで幕府の儒者は代々僧形だったが、後に畜髪して幕府に出仕する。
 徳川家綱から吉宗まで5代の将軍に仕え、儒学者の社会的地位を高めるのに貢献したが、学術的には家業を伝えているだけだとして新井白石らの批判を受けた。
【配役】
山村 聰(52) …… 義士始末記(1962・映画)
内田朝雄(55) …… 元禄太平記(1975・NHK)
永野達雄(50) …… 吉宗評判記 暴れん坊将軍(1978・ANB)
纓片達雄(51) …… 峠の群像(1982・NHK)
佐野浅夫(60) …… 忠臣蔵(1985・NTV)
鈴木瑞穂(68) …… 八代将軍吉宗(1995・NHK)
内田勝正(60) …… 最後の忠臣蔵(2004・NHK)
栗塚 旭(70) …… 忠臣蔵 瑤泉院の陰謀(2007・TX)

林 半介
はやし・はんすけ

【生没】
【生地】美濃国?
【実父】
【実母】
【略伝】
 石田三成の家臣。
 もとは百姓だったが、三成によってその家臣に取り立てられ、1600(慶長5)年9月の関ヶ原の戦いでも三成に従って奮戦した。
【配役】
越中晃一(50) …… 関ヶ原(2017・東宝)

林 復斎

はやし・ふくさい

【生没】1800(寛政12)−1859(安政6)
【生地】
【実父】林述斎
【実母】
【別称】林大学頭
【略伝】
 幕府に出仕し、書物奉行や西の丸留守居役などを務める。
 1853(嘉永6)年に本家筋に当たる林家当主林壮軒が没すると、林家11代を継承して大学頭を称する。翌年、再度来航したペリーの応接掛となり、日米和親条約に調印に当たる。その後も日米修好通商条約調印をめぐる朝廷への使者を務めるなど、主に外交に活躍した。
【配役】
永田耕一(58) …… 龍馬伝(2010・NHK)

林 通勝
はやし・みちかつ

【生没】1513(永正10)−1580(天正8)
【生地】
【実父】林通安
【実母】
【別称】林佐渡守、林秀貞
【略伝】
 織田家の家臣。
 織田信長が父信秀から尾張那古野城を譲られた際、信長付の筆頭家老となるが、信長のあまりの放蕩ぶりに失望し、信長の弟信行を織田家当主に擁立することを画策する。しかし、1556(弘治元)年、信行とともに信長に対し挙兵して敗れたため、以後は信長に仕え、筆頭家老として家中に重きを成した。
 その後も信長の側近くにあって政務に携わっていたが、1580(天正8)年8月、信長により突如追放され、ほどなくして没したという。理由には諸説あるが、名目上はかつての信長に対する謀叛が原因とされている(実際の目的は信長の家臣団再編成による大功のない武将の追放にあったともいわれている)。
【配役】
香川良介@(57) …… 急襲桶狭間(1953・東映)
原聖四郎(51) …… 俺は藤吉郎(1955・大映)
原 健策(50) …… 紅顔の若武者 織田信長(1955・東映)
2沢村宗之助(41) …… 風雲児織田信長(1959・東映)
荒木 忍(68) …… 若き日の信長(1959・大映)
大友 伸(45) …… ホラ吹き太閤記(1964・東宝)
8坂東三津五郎(58) …… 若き日の信長(1964・CX)
香川良介A(69) …… 徳川家康(1965・東映)
幸田宗丸(53) …… 国盗り物語(1973・NHK)
勝部演之(45) …… 徳川家康(1983・NHK)
綿引勝彦(44) …… 織田信長(1989・TBS)
宇津井健(61) …… 信長(1992・NHK)
田畑猛雄(56) …… 織田信長(1994・TX)
高峰圭二(49) …… 豊臣秀吉天下を獲る!(1995・TX)
高松英郎(67) …… 秀吉(1996・NHK)
津嘉山正種(54) …… 織田信長 天下を取ったバカ(1998・TBS)
山本晋也(63) …… 利家とまつ 加賀百万石物語(2002・NHK)
成瀬正孝(55) …… 国盗り物語(2005・TX)
苅谷俊介(60) …… 功名が辻(2006・NHK)
中条きよし(60) …… 太閤記 天下を獲った男・秀吉(2006・EX)
山崎銀之丞@(50) …… 濃姫(2012・EX)
山崎銀之丞A(51) …… 濃姫 II 戦国の女たち(2013・EX)
小野 了(62) …… 桶狭間(2021・CX)

林美作守
はやし・みまさかのかみ

【生没】1516(永正13)?−1556(弘治2)
【生地】
【実父】林通安?
【実母】
【別称】林通具
【略伝】
 織田家の家臣。
 兄通勝とともに織田信長に仕えていたが、1556(弘治2)年、通勝や柴田勝家らと謀って信長の弟信行の擁立を画策。しかし、同年8月、尾張稲生で信長勢と戦って討死した。
【配役】
 「若き日の信長」では通勝の子(1964年版では、今川家に寝返り、通勝によって殺害される)。
高松英郎(30) …… 若き日の信長(1959・大映)
17市村羽左衛門(45) …… 若き日の信長(1961・NET)
佐藤 慶(36) …… 若き日の信長(1964・CX)
浜村 純(59) …… 太閤記(1965・NHK)
高岡健二(40) …… 織田信長(1989・TBS)
加地健太郎(57) …… 信長(1992・NHK)
佐藤仁哉(42) …… 織田信長(1994・TX)

林八十治
はやし・やそじ

【生没】1853(嘉永6)−1868(明治元)
【生地】陸奥国
【実父】林光和
【実母】みよ(上田次須女)
【略伝】
 会津藩の白虎隊士。
 母を早くに亡くし、継母とき(筒井一学妹)に養育される。
 1868(明治元)年3月の会津藩の軍制改革により白虎隊が編成されると、士中二番隊に配属される。
 同年8月、新政府軍が会津に迫ると、出陣して新政府軍と交戦するが敗れ、新政府軍が若松城下に突入した同23日、戦火に包まれた城下を望む飯盛山にて他の18名の隊士とともに自害して果てた。
【配役】
マキノ正唯(17) …… 白虎隊(1925・マキノ)
小藤田正一(17) …… 初陣(1933・松竹)
茂呂弘人(15) …… 日本ロマンス旅行(1959・新東宝)
剱 弘紀 …… 白虎隊(1986・NTV)
小谷幸弘(22) …… 白虎隊(2007・EX)
荒 大洋(12)→米本来輝(18)…… 白虎隊 敗れざる者たち(2013・TX)

林 羅山
はやし・らざん

【生没】1583(天正11)−1657(明暦3)
【生地】山城国
【実父】林信時
【実母】田中氏女
【別称】林道春
【略伝】
 1595(文禄4)年より京都建仁寺で禅を学んだが、出家せずに実家へ戻って朱子学を独習し、1604(慶長9)年には藤原惺窩の門を叩き、その下で朱子学を学ぶ。
 翌1605(慶長10)年、惺窩の仲介によって徳川家康に仕え、家綱まで4代の将軍に儒学の進講を行う。この間の1632(寛永9)年には、江戸に先聖堂(湯島聖堂)を建立し、これが林家が朱子学を教授する拠点となった。
 1657(明暦3)年正月の明暦の大火で文庫をほとんど焼失し、同月、落胆のうちに没したという。
【配役】
葛木香一(62) …… 振袖狂女(1952・大映)
金子信雄(56) …… 真田幸村の謀略(1979・東映)
神山 寛(51)→仲谷 昇(54)…… 大奥(1983・KTV)
成田三樹夫(55) …… ZIPANG(1990・東宝)
寺尾繁輝(40) …… 葵 徳川三代(2000・NHK)
林 泰文(40) …… 江 姫たちの戦国(2011・NHK)
哲 夫(49) …… どうする家康(2023・NHK)

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