第1回 天命の章 その一
新珠三千代(袈裟)
芥川比呂志(長尾顕吉)
志村 喬(長尾房景)
長門裕之(服部玄鬼) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 加藤 嘉(昭田常陸介)
山口 崇(長尾政景) 名古屋章(柿崎弥三郎)
原 保美(上杉定実) 山本耕一(長尾晴景)
夏川静枝(とね) 中山昭二(黒田和泉守)
松本克平(玄庵) 小倉一郎(長尾景房)
久富惟晴(金津伊豆守) 松下達夫(萩原佐渡守)
寺田 誠(林帯刀) 横井 徹(重野嘉七)
久米 昇 森下 明(伝令)
本多幸子 上田留美(侍女)
宇野重吉(宇佐美定行)
滝沢 修(長尾為景)
〈あらすじ〉十六世紀の初め、越後も各豪族が割拠。守護職にかわって越後の実権を握っていた謙信の父長尾為景は柏崎の豪族宇佐美定行らと戦っていた。優勢な宇佐美勢に苦しむ為景は忍者玄鬼を使い、柿崎弥二郎を味方につけようと工作していた。宇佐美勢と雌雄を決する五十公野の戦場では、合戦がたけなわ。そのころ春日山城では為景の妻袈裟御前に男子が生れた。
第2回 天命の章 その二
新珠三千代(袈裟)
中村浩太郎(虎千代)
芥川比呂志(長尾顕吉)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 原 保美(上杉定実)
加藤 嘉(昭田常陸介) 夏川静枝(とね)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
松木路子(農婦) 岩井友見(秋)
松下達夫(萩原佐渡守) 中島 元(浅井藤資)
寺田 誠(林帯刀) 聖みち子(春) 幸田宗丸(鶴木陸奥守)
本多幸子 上田留美(侍女) 観世寿夫(能楽師)
長門裕之(服部玄鬼)
宇野重吉(宇佐美定行)
滝沢 修(長尾為景)
〈あらすじ〉享禄三年一月二十一日、袈裟御前が生んだ赤子は虎千代と名づけられた。母のすべての願いがその名にこめられていたが、為景は袈裟の許婚者だった杉原壱岐との間をまだ疑っており、虎千代に対する態度はきわめて冷たかった。
城の外では、敗れたとはいえまだ勢力のある宇佐美定行と和解させようとの動きが強まっていた。この二人が手を握らないかぎり、越後に平和はこないのだ。一カ月後、和睦が結ばれた。広間での祝いの席上、為景は杉原を見て不快な顔つきになる。そして袈裟御前への邪推がますます深まっていく……。
それから四年、四歳になった虎千代は片時も母から離れようとせず、為景にはそれがますます不快に感じられてくる。
第3回 天命の章 その三
新珠三千代(袈裟)
中村浩太郎(虎千代)
芥川比呂志(長尾顕吉)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 加藤 嘉(昭田常陸介)
山本耕一(長尾晴景) 夏川静枝(とね)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
松本克平(玄庵) 寺田 誠(林帯刀)
横井 徹(重野嘉七) 川上夏代(老女中)
本多幸子 近藤素子(侍女) 富田俊夫(鷹匠)
有馬稲子(松江)
滝沢 修(長尾為景)
〈あらすじ〉虎千代も四歳になった。為景の愛情には恵まれなかったが、母の袈裟御前の愛情を一身にうけて成長していく。
しかし、袈裟御前は、その美しい体を病魔に侵され、袈裟御前は病床にいる時が多くなった。肺病だった。医師玄庵は伝染を防ぐため、だれも病室に入らぬよう伝えた。虎千代は母のそばを離れたがらず、病室の外にすわりこみ、短刀を手に侍女を追返す。父の為景に対しても同様なので、父はやむなく彼が病室に入るのを許す。為景や玄庵の努力のかいもなく病状は悪化、やがて袈裟は虎千代の行末を案じながら死んだ。
数年後、狩に出た為景は、あばれ馬を苦もなく取押さえた百姓女を城中に召出すことにした。松江といって十八歳。城にきた松江は虎千代と心の通い合うものを感じる……。
虎千代の成長ぶりと袈裟御前の死を中心に、孤独な虎千代の前に大力無双の娘、松江が現れるまでを描く。
第4回 天命の章 その四
滝沢 修(長尾為景)
中村光輝(虎千代)
有馬稲子(松江)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
加藤 嘉(昭田常陸介) 浜田寅彦(高田好斎)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
矢野 宣(高杉源六) 川上夏代(さわ)
三浦弘久(長尾景康) 小倉一郎(長尾景房)
田中弘夫(番卒) 小川吉信(林帯刀)
本多幸子 近藤素子(侍女)
中村浩太郎(虎千代[幼少])
新珠三千代(袈裟)回想
〈あらすじ〉袈裟の死んだ後、性質が一変したようにおこりっぽく、もの思いにふけりがちな虎千代も、気があうというのか、松江といっしょのときだけは明るい表情をみせた。
秋祭の日、城をぬけだした虎千代と松江が祭を見物していると、酔った雑兵たちが松江にからみ、松江は彼らをさんざんな目にあわせた。このことを知った為景は、その松江を側室に召出す。
また一人になった虎千代は、前にもましておこりっぽくなった。そんな彼の前に一人の武士が守り役としてきた。金津新兵衛と名乗ったその武士は、虎千代の守役として為景がさしむけたのだった……。
第5回 若竹の章 その一
滝沢 修(長尾為景)
中村光輝(虎千代)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
原 保美(上杉定実) 奈良岡朋子(北の方)
加藤 嘉(昭田常陸介) 清水将夫(天室光育)
久富惟晴(金津伊豆守) 松下達夫(萩原佐渡守)
三浦弘久(長尾景康) 小倉一郎(長尾景房)
幸田宗丸(鶴木陸奥守) 小川吉信(林帯刀) 中村 靖(信行)
有馬稲子(松江)
〈あらすじ〉春日山ろくにある林泉寺に、母の墓参に出かけた虎千代は、そこで守護職上杉定実の北の方に出会った。為景の長女である北の方は虎千代の姉に当たる。数日後、為景は、上杉定実と北の方から、虎千代を養子にほしいという申出をうけた。しかし、為景はこの申出を断り、虎千代を出家させるといい出した。
林泉寺に出かけた虎千代と新兵衛は、住職の天室和尚に会った。和尚は、虎千代の非凡さを見ぬき、出家させずに読み書きを教え、数カ月後、仏縁がうすいとして城へ送りかえした……。
母に死別して三年、金津新兵衛の誠実な訓育のもとに虎千代は、次第に武将の子として成長して行く。しかし父の為景は依然として虎千代に愛情を抱かず、父の命で出家させられそうになる虎千代をめぐって、為景の冷たい態度、彼を理解して育てる新兵衛や松江の姿を描く。
第6回 若竹の章 その二
滝沢 修(長尾為景)
中村光輝(長尾景虎)
内藤武敏(本庄慶秀) 高松英郎(金津新兵衛)
山口 崇(長尾政景) 信 欽三(源次)
寺島達夫(中山朝信) 畠山淑子(八重)
石井伊吉(平田喜兵衛) 棟方万里爾(家人) 杉 裕之(長尾顕久)
芥川比呂志(長尾顕吉)
有馬稲子(松江)
〈あらすじ〉八歳になった虎千代は、元服して景虎と名乗ることになったが、父為景の怒りはなかなかとけない。勘当同然の景虎は、金津新兵衛にともなわれて、母袈裟御前の父長尾顕吉の館に身を寄せることになった。孫の成長を喜ぶ顕吉だったが、為景に気がねして景虎を城中に置かず、栃尾の城主本庄慶秀のもとへ行くよう新兵衛に告げる。
無念の思いをかみしめながら新兵衛は栃尾に出かけ、慶秀に会った。慶秀は景虎をあずかることを快く引受けた。こうして景虎は、豪気な慶秀のもとで武術のけいこに励む毎日を送ることになった。そしてある日、景虎は従兄にあたる政景と対面、彼の立派な武将ぶりをみて、自分も必ずあのような武将になると誓う。
今回は八歳になった虎千代が元服して景虎となり、金津新兵衛、本庄慶秀らの尽力で次第に成長してゆく姿を描く。
第7回 若竹の章 その三
滝沢 修(長尾為景)
中村光輝(長尾景虎)
山本耕一(長尾晴景) 加藤 武(長尾俊景)
加藤 嘉(昭田常陸介) 内藤武敏(本庄慶秀)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
原 保美(上杉定実) 奈良岡朋子(北の方)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
三浦弘久(長尾景康) 小倉一郎(長尾景房)
玉川伊佐男(江崎但馬) 宮坂将嘉(牧野民部)
山中貞則(蒔田主計) | ○
有馬稲子(松江)
長門裕之(服部玄鬼)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉景虎が本庄慶秀のもとに身を寄せて数年がたった。為景が七十四歳の誕生日を迎えて祝宴にわく春日山城に、一向門徒の越中勢がほう起したとの知らせがはいった。おこった為景は兵をととのえ、老齢を気づかってとめる家臣をふりきって出陣した。長男の晴景が頼りにならないからだ。そばには大力の松江が武者姿もりりしくつき従った。
為景の出陣で越中勢は逃げ出し勝報は続々と春日山城に伝えられた。ところが勢いに乗った為景の軍勢は、敵の計略にひっかかった。立ちすくむ為景に矢がそそがれ江崎但馬と名乗る武士のヤリが為景の胸を貫いた……。
第8回 若竹の章 その四
中村光輝(長尾景虎)
志村 喬(長尾房景)
山本耕一(長尾晴景) 加藤 武(長尾俊景)
内藤武敏(本庄慶秀) 高松英郎(金津新兵衛)
山口 崇(長尾政景) 加藤 嘉(昭田常陸介)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
原 保美(上杉定実) 久米 明(島田石見守)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
石井伊吉(平田喜兵衛) 林 寛一(?) 横井 徹(重野嘉七)
長門裕之(服部玄鬼)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉守護代長尾為景の死は越後国内に大きな衝撃を与えた。栃尾城に身を寄せている景虎のもとへも為景討死の悲報がもたらされた。悲しみに耐える景虎は、越中勢を討って父の無念を晴らそうと本庄慶秀に出陣をうながす。
しかし豪族たちはさっそく為景の跡目をめぐって暗躍をはじめる。長男の晴景は、国内の安定が先決として出陣しない。そればかりか父為景の跡目を継がしてほしいと守護職の上杉定実のもとへ日参する有様。こうした晴景の態度をさげすむ三条の長尾俊景は、自分が守護代の任につこうと着々と手を打つ。俊景の暗躍を聞いた晴景は、昭田常陸介に俊景を討てと命令する……。そんな中、景虎は騒乱のきざし著しい越後の国を将来必ず平和にしてみせると決意する。
第9回 若竹の章 その五
中村光輝(長尾景虎)
山本耕一(長尾晴景) 加藤 武(長尾俊景)
内藤武敏(本庄慶秀) 加藤 嘉(昭田常陸介)
高松英郎(金津新兵衛) 藤木 悠(柿崎弥二郎)
原 保美(上杉定実) 奈良岡朋子(北の方)
大木正司(股野河内守) 信 欽三(源次)
柴田p彦(金津新八) 中山昭二(黒田和泉守)
久富惟晴(金津伊豆守) 松下達夫(萩原佐渡守)
杉 裕之(長尾顕久) 石井伊吉(平田喜兵衛) 寺島達夫(中山朝信)
明石 良(?) 畠山淑子(八重) 永井柳太郎(?)
山本麟一(家人) 小瀬 格(側近) 北島マヤ(さよ)
長門裕之(服部玄鬼)
芥川比呂志(長尾顕吉)
〈あらすじ〉景虎の兄晴景が越後守護代に任命された翌年の春、晴景と守護代の地位を争い、晴景が守護代になったことに強い不満を持っていた長尾俊景が反旗をひるがえし、ついに晴景を討つべく軍を起した。
そして、まず栃尾城にいる景虎を血祭にあげようと兵を向けた。しかし景虎は、難をさけて春日山に向った。途中、人目にたつ衣服を非人のこどもとかえて、猟師の源次、八重といっしょに道を急いだ。
今回は、最大の危難にあう景虎と、晴景方につくか、俊景方につくか、ゆれ動く越後の武将たちの姿を描く。
第10回 若竹の章 その六
中村光輝(長尾景虎)
山本耕一(長尾晴景) 三浦弘久(長尾景康)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
加藤 嘉(昭田常陸介) 中山昭二(黒田和泉守)
久富惟晴(金津伊豆守) 清水将夫(天室光育)
橋本 功(秋山源蔵) 横森 久(山本伊予守)
横井 徹(重野嘉七) 宮崎和命(岡部六郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
長谷川哲夫(加治但馬守) 河原崎次郎(中条尾張守)
小倉一郎(長尾景房) 松本留美(その妻) 玉川幸美(その姫)
〈あらすじ〉晴景の守護代を不満とする三条の長尾俊景が軍勢をつらねて春日山城へ進撃してきた。これに対し、晴景は、七千の軍勢をくり出した。しかし自分は春日山城に残り、援軍のことばかり心配する。人望のない晴景のもとには国侍たちの集りが悪い。家老の昭田常陸介は、晴景の臆病ぶりに愛想がつきかけ、ひそかに裏切りの決心をする。
そんな春日山城に、ある日景虎が帰ってきた。守護職の上杉定実のとりなしで城にもどれるようになったのだ。しかし兄の晴景は会おうとしない。景虎は次兄の景康に会い、肉親の情を感じるのだが、それもつかの間、家老の常陸介が裏切って俊景方につき、景康は彼に殺されてしまった……。
合戦をきらう晴景の臆病ぶりと、昭田常陸介の裏切りを決意するまでを中心に、城を追われる景虎の苦難を新兵衛の忠節ぶりとともに描く。
第11回 若竹の章 その七
中村光輝(長尾景虎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山本耕一(長尾晴景) 加藤 嘉(昭田常陸介)
高松英郎(金津新兵衛) 高橋悦史(宇佐美定勝)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
宮坂将嘉(牧野民部) 内田 稔(浦辺丹波守)
高桐 真(新発田尾張守) 和田 孝(新発田掃部介)
平田重四朗(磯部八郎) 樋口 功(中条藤資)
美山なみ枝(乃美) 北島マヤ(さよ) 杉 裕之(長尾顕久)
芥川比呂志(長尾顕吉)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉春日山城は裏切者の手に落ち、城主晴景は生死さえ定かでない。景虎も新兵衛、鬼小島弥太郎の活躍で虎口を脱することが出来たが身を寄せるあてもない。
枇杷島の城主、宇佐美定行のもとに、笹島に落ちのびた晴景から、援軍依頼の使者がきた。定行は一子定勝に五百の手勢をつけて笹島にやる。
同じころ、常松寺という山寺に隠れていた景虎は、鬼小島弥太郎を栖吉城にやり、身を寄せさせてくれるよう頼む。だが城主顕吉は、孫に当る景虎さえもかくまう力がないと断った。景虎は、肉親といえども頼むに足らずと、智将と評判の高い宇佐美定行を頼っていくのだった。
乱れた越後の国情を背景に、常に中立的立場をとって義を守ろうとする宇佐美定行の姿と、定行のもとに身を寄せる景虎を描く。
第12回 栴檀の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
藤村志保(藤紫)
長門裕之(服部玄鬼)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 加藤 嘉(昭田常陸介)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
高橋悦史(宇佐美定勝) 山内 明(馬場美濃守)
和田 孝(新発田掃部介) 小林勝彦(曽根平兵衛)
滝沢 修(長尾為景)回想
芥川比呂志(長尾顕吉)回想
新珠三千代(袈裟)回想
中村光輝(長尾景虎) 中村浩太郎(虎千代)
太田博之(源三郎) | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉三年前、昭田常陸介の裏切りで春日山を追われた晴景は、杉原壱岐守らの応援で城にもどることができた。しかし父為景のかたきを討とうともせず、酒色に明け暮れる日を送っている。そんな晴景に愛想をつかす豪族たちも多い。このままでは越後の国も危ういと感じた杉原壱岐守は、宇佐美定行の城を訪れ、定行のもとで軍学修業に励む、十七歳の若者に成長した景虎にひと目会わせてくれるよう頼む。景虎に将来自分たちの身を託すに足りる大将の素質があるかどうか見きわめたかったのだ。
そのころ、甲斐の国では、二十六歳の若き国守武田大膳大夫晴信が、謀将馬場美濃守と碁に興じながら、信州制圧の計画や、景虎の評判などを語り合っていた……。
第13回 栴檀の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 田崎 潤(武田信虎)
山内 明(馬場美濃守) 根上 淳(今川義元)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
河原崎長一郎(諏訪頼高) 浜畑賢吉(武田信繁)
戸浦六宏(高遠頼継) 小松方正(蓮芳軒)
川口敦子(北の方) 真屋順子(禰々) 永井百合子(はま)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
大友柳太朗(板垣信方)
岡田英次(諏訪頼重)
上原恵子(諏訪御料人) 塩屋洋子(侍女) | ○
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉定行の軍学すべてを学びとった景虎は、いよいよ諸国回遊の旅へ出立する。軍学を机上の論に終らせず実地に身をつけるための旅であり、また、信州をねらう甲斐の国の動向をさぐるためでもあった。越後の国にまで間者を送りこんでいる甲斐の武田晴信、後の信玄という男はどのような武将なのか。
五年前の天文十年、晴信二十一歳の時、父信虎は晴信の余りに優れた素質に憎しみをおぼえ、家督を弟信繁に継がせようと、板垣信方に命じ晴信を今川家へ追払おうとした。晴信の腹心の部下馬場美濃守はそんな情勢に気が気でなかった。しかし晴信こそ武田家に必要な武将と仰ぐ家臣らは、逆に信虎を今川家に閉じ込める。翌年、晴信は信州豪族の名家諏訪氏を攻め、たちまち滅ぼしてしまったのだ。
まだ見ぬ晴信に思いをはせる景虎は、しばし別れの乃美に旅立ちの決意を語る。
第14回 栴檀の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
清水将夫(天室光育) 野々村潔(殿原豊後守)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
太田博之(源三郎) 横井 徹(重野嘉七) 斉藤雄一(雲水)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
○
長門裕之(服部玄鬼)
〈あらすじ〉景虎は、金津新兵衛、鬼小島弥太郎らを従え、諸国巡遊の途についた。だが景虎には気がかりなことが一つあった。兄晴景の乱行である。
晴景は、守護代とは名ばかり。昭田常陸介の裏切りで、実質的には小豪族になりさがっていた。そして守護代の重圧感に耐えきれず京からきた藤紫、源三郎の美しい姉弟を相手に酒色にあけくれていた。
ある日、晴景のもとに忍者の玄鬼が知らせをもってきた。景虎が六十六部姿に身を変え、春日山城にあすごろやってくるというのだ。
第15回 栴檀の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)回想
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 館 敬介(百姓)
天草四郎(岩吉) 玉川伊佐男(江崎但馬)回想 山中貞則(蒔田主計)回想
滝沢 修(長尾為景)回想
有馬稲子(松江)
*NHKクロニクルによれば、野々村潔(殿原豊後守)も登場。
〈あらすじ〉諸国回遊の景虎一行は、越中に入り、栴檀野の父為景討死の場所を訪れた。だが村人たちにみつかり急いで飛騨へ向った。山中で道に迷い尼寺にたどりつく。
乱暴なことばで応対する尼を見つめたいた景虎は驚いた。なつかしい松江なのだ。松江も腰をぬかさんばかりの驚きよう。一行は松江の手厚いもてなしに、腰をすえてしまった。やがて弥太郎を見る松江の態度が変ってきた。やさしい女の情感がこもっているのだ。景虎はそれを快く思わなかった。
第16回 栴檀の章 その五
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山内 明(馬場美濃守)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
戸浦六宏(高遠頼継) 小松方正(蓮芳軒)
小栗一也(?) 高木 均(?)
柳谷 寛(?) 有馬昌彦(?)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
大友柳太朗(板垣信方)
新珠三千代(袈裟)回想
○
宇野重吉(宇佐美定行)
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉諸国回遊の景虎一行は信州にはいった。ところが村は甲州勢のじゅうりんで、目も当てられぬ惨状。落武者の馬に乗った景虎は、この地の領主小笠原長時の居城、林城に向ったが、長時の無策にあきれ、武田晴信の戦いぶりを研究するのだった。
そのころ、晴信は諏訪平を一望する上原城で、諏訪御料人を迎え自分に対する彼女の憎しみの心をやわらげようとしていた。そこへ晴信に背いた諏訪頼継、蓮方軒兄弟が捕われてきた。晴信は切れと命じる。一族の最期が諏訪御料人には耐えられなかった。その夜、御料人の部屋を訪れた晴信に、彼女の懐剣が突出された。
第17回 栴檀の章 その六
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山内 明(馬場美濃守)
高橋昌也(飯富兵部) 浜畑賢吉(武田信繁)
中村伸郎(甘利備前守) 井上昭文(富田郷左衛門) 河原崎建三(飯富三郎兵衛)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
高橋正夫(内藤修理) 下川辰平(小山田昌辰)
福田妙子(こう) 村井国夫(春日虎綱)
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎一行の旅の目的の一つは、甲斐の武田晴信の動向をうかがうことだった。その甲斐に入って景虎は驚いた。晴信をきらいな男と言い放った景虎も、甲斐に一歩入るや、急ピッチで進められている甲州と北信州を一直線に結ぶ軍用道路の工事を見て晴信の野望のすさまじさを思い知らされ、さすがの景虎も晴信を当代一流の武将と認めざるを得ない。何とかひと目晴信の顔を見たいと思いながら、景虎一行はひとまず湯治場へ向った。
一方、晴信は、越後へ出した間者が景虎に殺され、景虎が枇杷島から姿を消したことを知って、さっそく五人の追手を出した。景虎が自分の国にきていることは知るよしもなかった。そしてついに景虎は、富士のすそ野で諏訪御料人と馬に乗って遊ぶ晴信を見つけた。
第18回 栴檀の章 その七
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
加藤 嘉(昭田常陸介) 山口 崇(長尾政景)
内藤武敏(本庄慶秀) 高橋悦史(宇佐美定勝)
久米 明(島田石見守) 水前寺清子(八重)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
長門裕之(服部玄鬼)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
小林勝彦(曽根平兵衛) 永井百合子(はま)
寺島達夫(中山朝信) | ○
有馬稲子(松江)
志村 喬(長尾房景)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉景虎一行は、諸国回遊の旅から秋深い越後に帰ってきた。越後の情勢は緊迫していた。三条俊景方の動きはめまぐるしく、周辺の豪族たちをくどき回っているという。景虎一行が本庄慶秀の館へ帰ってくると、ここにも三条の使い昭田常陸介がきていた。景虎は「越後は腐っている」となげく。
景虎が旗をあげさえすれば兄の晴景の反感を買うし、腕をこまねいていては景虎を見殺しにしかねない。枇杷島では、宇佐美定行が何者かに襲われ、矢傷を食って床についていたが、景虎の無事な姿をみて元気をとりもどす。乃美も喜びを隠しきれないが、一段と男らしく成長した景虎に近よりがたいものを感じる。そこへ、松江と鬼小島弥太郎が連れだって到着し、景虎へ礼をいう。松江は景虎に思いを寄せる乃美を力強く励ましたのだった。
景虎も宇佐美や乃美との再会を喜ぶ一方、母の面影を胸に「毘」の旗印をかかげて越後を統一しようと決心した。景虎は再び栃尾へもどり山中で滝を見ながら、挙兵を考えていた。と、そこへ行商の娘・八重が通りかかる。
第19回 若鷲の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
長門裕之(服部玄鬼)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
内藤武敏(本庄慶秀) 加藤 武(長尾俊景)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
伊東四朗(納屋辰蔵) 野々村潔(殿原豊後守)
大木正司(股野河内守) 中村文弥(松尾八郎兵衛) 阿部六郎(松尾嘉助)
有馬稲子(松江)
森 雅之(幸斎)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉今夜から、景虎の挙兵より越後統一への足がためまでを描く「若鷲の章」。
景虎は城を構えた。春日山をねらっていた長尾俊景は、景虎挙兵の報をうけて、ひと息にもみつぶせと出陣を命じた。"鬼俊景"の異名をもつ彼の戦法はいつも"焼きばたらき"から始められる。民家を片っぱしから焼払うのである。
三条をたった俊景軍は栃尾盆地にはいり、刈谷川ぞいに布陣。柿崎兄弟はじめ越後中の国侍が旗色のよい方につこうと、この戦いの動きを見守っている。景虎勢は千五百、俊景勢八千。景虎は何としてもこの緒戦に勝ちたいと思う。しかし、応援を頼んだ兄晴景からは返事がない。
雪が降り始めた。敵は明朝、渡河する情報。景虎は岸に上って寒さにふるえる敵を不意うちし、敵はくずれた鬼小島は総崩れの的中で、妻松江の助けを断り、俊景をうちとった。合戦の終ったあとへ晴景が到着した。景虎の兄への不信はつのるばかりである。
第20回 若鷲の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
藤村志保(藤紫)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
高橋悦史(宇佐美定勝) 伊東四朗(鉄上野介)
原 保美(上杉定実) 奈良岡朋子(北の方)
野々村潔(殿原豊後守) 高桐 真(新発田尾張守) 和田 孝(新発田掃部介)
藤田まこと(納屋助八郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
大友柳太朗(板垣信方)
木村俊恵(時) 鈴木光枝(きち)
太田博之(源三郎) 内田 稔(浦辺丹波守) 八木 喬(藤木勘兵衛)
宇野重吉(宇佐美定行)
長門裕之(服部玄鬼)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎の側近弥太郎と与八郎は、街道をいく怪しげな僧をつかまえた。かぶりものをとると武士で、越中の神保あての手紙を持っており、昭田常陸介の家人であることがわかった。昭田と神保の間には、春日山城攻略の相談ができているらしい。景虎はこのひっ迫した情勢を晴景に知らせようと、新兵衛に命じて春日山へ届けさせる。晴景は手紙を見ても驚いた様子もみせず、逆に景虎の行いが出すぎていると腹を立てる。新兵衛から事情を聞いた景虎は、宇佐美定行のとめるのもきかず、みずから春日山へ行って兄に忠告しようとする。
一方晴景は、あいかわらず藤紫、源三郎姉弟をそばにおいて、主食にあけくれている。しかし、源三郎も人妻と密通、殺される。
第21回 若鷲の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
伊東四朗(鉄上野介) 久富惟晴(金津伊豆守)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
藤田まこと(納屋助八郎)
藤村志保(藤紫)
久米 明(島田石見守) 野々村潔(殿原豊後守)
太田博之(源三郎) 和田 孝(新発田掃部介)
内田 稔(浦辺丹波守) 幸田宗丸(鶴木陸奥守)
八木 喬(藤木勘兵衛) 横井 徹(重野嘉七) 加藤 忠(?)
長門裕之(服部玄鬼)
志村 喬(長尾房景)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉熱愛する藤紫の弟源三郎を失った晴景は、前後の見さかいもなく新発田討伐の陣ぶれを発する。しかし、すっかり威信を失った晴景の呼びかけに応じたのは数百騎だけだった。守護代の面目と現実の板ばさみになって進退きわまった晴景は、上田房景、宇佐美定行のはからいで出陣をとりやめ、一族相争うという危機は一応回避された。
一方、晴景を見限って、栃尾の景虎のもとに身を寄せた新発田掃部介に対して晴景の追及はきびしい。景虎はあくまで掃部介をかばうつもりで、春日山へいさめの使者、鬼小島弥太郎を出す。
もはや実力での討伐は不可能とさとった晴景は、景虎と掃部介の暗殺を忍者玄鬼に命じる……。
第22回 若鷲の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
内藤武敏(本庄慶秀) 米倉斉加年(飛加当)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
高橋悦史(宇佐美定勝) 伊東四朗(鉄上野介)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
長門裕之(服部玄鬼)
杉 裕之(長尾顕久) 西沢裕行(森十左衛門)
富永一夫(顕吉の家人) 北島マヤ(同侍女)
新珠三千代(袈裟)回想
中村浩太郎(虎千代)回想
○
有馬稲子(松江)
芥川比呂志(長尾顕吉)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉景虎の祖父顕吉の栖吉城に昭田勢が押しよせた。景虎と晴景のいさかいにつけこんで越後を混乱におとしいれ、守護代の地位をねらおうという昭田常陸介の戦略である。この戦いで、顕吉の息子の顕久は、顕吉の前で切られ顕吉は間もなく自害した。景虎は栖吉へ急ぐ途中、乃美のもとへ寄り孤独を訴えた。一方、春日山では晴景は昭田側と密談していた。
この回は、孤独な景虎と乃美の美しい心の通い合いを、きびしい戦国の世に生きる悲哀の中に描く。景虎の命をねらう玄鬼は、同じ忍者の飛加当とともに栃尾に行き、景虎と掃部介をねらう。
第23回 若鷲の章 その五
石坂浩二(長尾景虎)
有馬稲子(松江)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 米倉斉加年(飛加当)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
伊東四朗(鉄上野介) 水前寺清子(八重)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
長門裕之(服部玄鬼)
加藤 嘉(昭田常陸介) 久米 明(島田石見守)
中山昭二(黒田和泉守) 久富惟晴(金津伊豆守)
野々村潔(殿原豊後守) 和田 孝(新発田掃部介)
高桐 真(新発田尾張守) 横井 徹(重野嘉七)
志村 喬(長尾房景)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉昭田は、越後を血で洗う戦いの渦中にまきこもうとねらっている。栖吉攻めで景虎を動かすことに失敗した昭田は、今度は刃先を新発田に向けた。それによって、晴景に失望している杉原壱岐、宇佐美らばかりでなく景虎も腰をあげるに違いないと考えたからだ。そしてその予想は当った。新発田城への夜討ちを知った景虎らは、さっそく数百の兵を新発田へさしむけた。
晴景の命で景虎を殺そうと栃尾の城へしのびこんだ忍者玄鬼は、逆に景虎から鉄砲で撃ち殺された。そのことを知った晴景は昭田と手を結んだ……。
第24回 若鷲の章 その六
石坂浩二(長尾景虎)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 米倉斉加年(飛加当)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
内藤武敏(本庄慶秀) 加藤 嘉(昭田常陸介)
伊東四朗(鉄上野介) 中山昭二(黒田和泉守)
久富惟晴(金津伊豆守) 久米 明(島田石見守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
和田 孝(新発田掃部介) 谷 幹一(久助)
野々村潔(殿原豊後守) 横井 徹(重野嘉七)
幸田宗丸(鶴木陸奥守) 水谷旺子(つね)
志村 喬(長尾房景)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉柿崎が加わり勢力を増した昭田勢。だが、勝負を決する翌日の戦いで、柿崎は景虎側に寝返り、形勢は逆転した。昭田を破った景虎の軍勢は、晴景のこもる春日山へ向った。
第25回 若鷲の章 その七
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
山口 崇(長尾政景) 伊東四朗(鉄上野介)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
原 保美(上杉定実) 奈良岡朋子(北の方)
久米 明(島田石見守) 谷 幹一(久助)
横井 徹(重野嘉七) 幸田宗丸(鶴木陸奥守)
水谷旺子(つね)
志村 喬(長尾房景)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉米山峠で惨敗を喫した晴景を追う景虎の心境は複雑だ。戦国乱世とはいえ、晴景は血のつながった兄である。困惑した景虎は、宇佐美定行とともに守護職上杉定実をたずねた。病床にあった定実は、景虎に席をはずさせ、宇佐美と晴景の隠居について話合った。
景虎は北の方から、初対面の姉綾を紹介され、良縁があったらよろしくと頼まれる。綾の母は、身ごもるとすぐ実家に帰された身分の低い女であった。どことなくうれいを含んだ綾の姿に景虎は自分と共通のものを見た。
一方、春日山では、藤紫が久助を連れて逃げ、残った晴景の心はうつろである。そんなとき、定実が隠居をすすめにやってきた……。
第26回 陽炎の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山口 崇(長尾政景)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
米倉斉加年(飛加当) 伊東四朗(鉄上野介)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
志村 喬(長尾房景)
大山克巳(上杉憲政) 内藤武敏(本庄慶秀)
滝沢 修(長尾為景)回想
高橋昌也(飯富兵部) 紀比呂子(梢) 北城真記子(さき)
有馬稲子(松江)回想
山本耕一(長尾晴景)回想 加藤 嘉(昭田常陸介)回想 | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉姉の綾に子どもが生れたという知らせに喜んだのも束の間、乃美に縁談が起きたと聞いて、景虎は動揺した。そんな彼のところへ、北条氏に追われた関東管領上杉憲政が助力を求めてきて、関東管領の座をゆずりたいという。関東では、新興の北条氏が憲政に決戦をいどみ、二百年にわたって関東を支配してきた管領家も滅亡の寸前にあった。また甲斐の武田は、再び今川と手を結び、信濃はいまにも武田晴信の手に落ちようとしている。
源蔵、上野介らは、景虎が女性に関心をみせないのを心配して、奥女中の中で一番きりょうのいい梢を景虎の部屋へさし向けるが、逆に景虎の怒りを買ってしまう。景虎の心には乃美の姿が焼きついているのだ。その乃美に縁談がおきていることを新兵衛から知らされ、夢のなかで乃美の姿をみた景虎が、枇杷島へ走ろうとしたとき上田からの注進がはいった。上杉憲政が北条氏の手をのがれ、春日山にはいりたいと、上田の房景のもとで景虎の返事を待っているというのだ……。
第27回 陽炎の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
内藤武敏(本庄慶秀) 伊東四朗(鉄上野介)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
浜畑賢吉(武田信繁) 観世栄夫(超賢)
郡司 良(斉藤) 吉田柳児(中条藤資)
樋口 功(池田) | ○
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉ある日あわただしく、高梨から使者がやって来た。高梨城は武田の軍勢の包囲され、一刻を争う状態。景虎の援軍を頼むというのである。不当な侵略にあえぐ隣国を救援するため、景虎は直ちに柿崎勢を川中島へ向かわせた。「とうとう出てきよったな」と冷笑する武田晴信は、柿崎が川中島へ着いたその夜、夜討ちに出たのである。
柿崎らは酒を飲んで高いびき。近くでとどろく銃声。混乱の中に武田の騎馬隊が切込んで来る。景虎の驚きは大きく、自ら出陣するが、現地に赴くと晴信は引揚げたあと。鉄砲に負けたと無念の涙を流す柿崎を前に、景虎は生れて初めての、みじめな気持を味わうのである。
第28回 陽炎の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
山本耕一(長尾晴景) 高松英郎(金津新兵衛)
山田吾一(戸倉与八郎) 橋本 功(秋山源蔵)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
内藤武敏(本庄慶秀) 伊東四朗(鉄上野介)
山内 明(馬場美濃守) 奈良岡朋子(上杉定実の北の方)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
曽我廼家明蝶(西園寺公朝)
山本 学(足利義輝) 日下武史(三条西大納言)
観世栄夫(超賢) 細川俊夫(細川氏綱)
梅野泰靖(三好長慶) 河野秋武(松永弾正)
郡司 良(斉藤) 吉田柳児(中条藤資)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉都に着いた景虎は、三条西大納言家に身を寄せる。到着の翌日、将軍足利義輝に会うため幕府を訪れた景虎は、管領細川氏綱、執事三好長慶の冷たい応対にあう。そこへ義輝が来るが景虎との間に沈黙が続く。当時、都は三好長慶が顔をきかせていたのだ。
無念の景虎は、大納言を通じ、もう一度義輝に会いたいと頼みこみ、内大臣西園寺公朝の口ぞえで、再会出来た。義輝は孤独のさびしさを訴える。景虎は義輝に「事が起きたらはせ参ずる」と誓い、二人の間に強い信頼の情が生れる。義輝のはからいで景虎は宮中に参内することになったが、越後では晴景が病死した。
第29回 陽炎の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
藤田まこと(納屋助八郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
曽我廼家明蝶(西園寺公朝)
日下武史(三条西大納言) 藤川八蔵(徹岫宗九)
滝沢 修(長尾為景)回想
新珠三千代(袈裟)回想
藤村志保(藤紫)回想
谷口 完(佐七) 坂東竹四郎(従者)
中村光輝(長尾景虎)回想
中村浩太郎(虎千代)回想
山本耕一(長尾晴景)回想 | ○
〈あらすじ〉堺へ出発の前夜、景虎は兄・晴景が死んだという知らせを受ける。景虎の悲しみは深いが、鉄砲買入れのため堺へ向う。堺に着いた景虎は、ポルトガル人、中国人もいる別世界のような、"自由都市"堺の町に目を見はる。
鉄砲商人・納屋助八郎は、春までに鉄砲百丁をそろえると約束したが、武田が何丁買ったか、については口を割らない。ところが景虎は、助八郎が武田に百丁売ったことを知る。「たとえ商人でも、敵味方の両方に意を通じるとは……」景虎は、助八郎の屋敷へ乗込む。
第30回 陽炎の章 その五
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 高橋悦史(宇佐美定勝)
奈良岡朋子(上杉定実の北の方) 観世栄夫(超賢)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
藤村志保(藤紫)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
鈴木瑞穂(鈴木国重) 藤川八蔵(徹岫宗九)
郡司 良(斉藤五郎左衛門) 平岡重四朗(近習)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉高野山へおもむいた景虎は、戦いに明け暮れる武将の身を重荷に感じ、仏道に帰依する。しかし、越後に帰ると、また晴信との戦いに覚悟を新たにするのだった。そのころ乃美は苦しい心をおさえて一度は断った縁談を受入れる。
第31回 勇猛の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
山内 明(馬場美濃守) 奈良岡朋子(上杉定実の北の方)
内藤武敏(本庄慶秀) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
北村和夫(村上義清) 根上 淳(今川義元)
中村梅之助(北条氏康) 和崎俊也(北条高広)
川合伸旺(上野家成) 勝部演之(下平修理亮)
清水 元(高梨政頼) 庄司永建(井上昌満)
あおい輝彦(武田義信) 和田 孝(新発田掃部介)
西沢利明(甘利昌忠) 森次浩司(北条氏政)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎は強大な武田軍の圧力に屈した北信濃の豪族村上義清らをつぎつぎと受入れ、信濃奪還の出陣をねっていた。
信州制圧を急ぐ晴信は政略結婚による同盟を駿河の今川氏、相模の北条氏と結んだ。今川、北条は景虎を田舎者と軽視したが、晴信は再三再四北信を元の領主に返せと勧告する景虎に一まつの不安を感じた。
彼は鎌倉以来の越後の名家北条丹後守に使者を送り、景虎の出陣を思いとどまらせるよう説得を依頼、それがだめな時はいつでも大軍を率いて後押しすると約束した。その年の夏、景虎出陣を前に越後国内に領地争いが発生。信濃川流域では上野、下平両者が領地争いをし、景虎を悩ませる。
第32回 勇猛の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
中村玉緒(諏訪御料人)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
内藤武敏(本庄慶秀) 山口 崇(長尾政景)
高橋悦史(宇佐美定勝) 米倉斉加年(飛加当)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和崎俊也(北条高広) 内田 稔(浦辺丹波守)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 岩崎加根子(三条夫人)
浜畑賢吉(武田信繁) 村井国夫(高坂弾正)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 井上昭文(富田郷左衛門)
浜田寅彦(片貝伊織) 西沢利明(甘利昌忠)
宇野重吉(宇佐美定行)
有馬稲子(松江)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉越後の豪族・北条高広が景虎に反旗をひるがえした。だが、北条の敗北は目に見えていた。一方、甲斐では諏訪御料人が病に倒れ、晴信はいつになく取乱した。
第33回 勇猛の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 米倉斉加年(飛加当)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和崎俊也(北条高広) 高橋正夫(内藤修理)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
北村和夫(村上義清) 山内 明(馬場美濃守)
高橋昌也(飯富兵部) 岩崎加根子(三条夫人)
浜畑賢吉(武田信繁) あおい輝彦(武田義信)
坂東調右衛門(円慈) 河原崎建三(飯富三郎兵衛)
村井国夫(高坂弾正) 下川辰平(小山田備中守)
井上昭文(富田郷左衛門) 和田 孝(新発田掃部介)
西沢利明(甘利昌忠) 中村まなぶ(四郎)
石島房太郎(医師) 坂戸篤美(侍女) | ○
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉武田晴信は、北信濃の豪族たちから奪った城やとりでを修築し、旭山にも城を築いて越後勢の進撃に備えた。愛する諏訪は病床に伏し、春の訪れを知らない。晴信は、出陣をおそれる諏訪に、春はまだ遠く、越後は雪で埋もれて当分戦いはできないとなぐさめる。晴信は愛する諏訪の病状を案じ出陣をためらう。そんなところへ、正室三条夫人と嫡子義信が満開の桜の枝をたずさえて諏訪を見舞いにやってきた。晴信はその枝をひったくるようにして捨て、家人に命じて館中の花を全部つみとらせる。しかし、諏訪をだましきれないときがすぐそこまできていた。
景虎のひきいる八千の越後軍は、昨日の敵・北条を味方に迎えてすでに春日山を出発し、一路北国道を南にくだり、信越国境にさしかかる。景虎出陣の知らせはいち早く武田方の物見によって善光寺平の旭山城にもたらされ、武将たちは色めきたった。
景虎は善光寺平の東、横山に陣をすえたが、武田勢は、その夜、物資補給に欠かせない善光寺門前町に夜討ちをかける。そして、晴信は、嫡子を伴って出陣した。
第34回 勇猛の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
米倉斉加年(飛加当) 藤木 悠(柿崎弥二郎)
和田 孝(新発田掃部介) 和崎俊也(北条高広)
久米 明(島田石見守) 坂東調右衛門(円慈)
川合伸旺(上野家成) 勝部演之(下平修理亮)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
岩崎加根子(三条夫人) 浜畑賢吉(武田信繁)
井上昭文(富田郷左衛門) 村井国夫(高坂弾正)
玉川伊佐男(朝比奈泰能) 坂戸篤美(楓) 米川恵美(鈴)
石島房太郎(医師) 前川哲男 立花一男(侍)
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
*NHKクロニクルによれば、宇野重吉(宇佐美定行)も登場。
〈あらすじ〉犀川をはさんで、晴信と景虎がにらみあっている。犀川の対岸、大塚館に武田の本陣。旭山城に栗田勢と武田の援軍。善光寺横山に陣をはる景虎にとって、どちらを先に攻めても、残る一方に背後をつかれる恐れがある。また晴信も、決戦を望む八千の越後勢に、多大の犠牲を払ってまで立向う気はない。
景虎が横山に陣をしいて二百日、兵士たちは疲れ、遺恨の上野と下平が切合うなど景虎を悩ませた。そんなころ諏訪が危篤になり、晴信が和議を申入れてきた。
第35回 勇猛の章 その五
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
有馬稲子(松江)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 米倉斉加年(飛加当)
久米 明(島田石見守) 和田 孝(新発田掃部介)
和崎俊也(北条高広) 永井百合子(はま)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
志村 喬(長尾房景)
上月 晃(綾)
北村和夫(村上義清) 岩崎加根子(三条夫人)
浜畑賢吉(武田信繁) あおい輝彦(武田義信)
井上昭文(富田郷左衛門) 清水 元(高梨政頼)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 吉田柳児(中条藤資)
中村まなぶ(四郎) 桐野洋雄(黒川実氏)
志水辰三郎(医師) 坂戸篤美(楓) 米川恵美(鈴)
宇野重吉(宇佐美定行)
中村玉緒(諏訪御料人)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉善光寺平における二百日の対陣は、今川義元の仲裁で和解した。一度手に入れた領土は決して手放さない、とうわさされていた晴信がなぜ名誉も実も捨てて和解を急いだのか……。
臨終の諏訪。晴信は四郎を元服させ武田の後継とするが、諏訪は何の反応も示さず晴信の腕の中で息絶えた。晴信は入道して徳栄軒信玄と号した。一方、景虎は国内の領地争いに頭を痛めていた。
第36回 勇猛の章 その六
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
高橋悦史(宇佐美定勝) 水前寺清子(八重)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和田 孝(新発田掃部介) 和崎俊也(北条高広)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
志村 喬(長尾房景)
上月 晃(綾)
久米 明(島田石見守) 内田 稔(浦辺丹波守)
永井百合子(はま) 吉田柳児(中条藤資) 桐野洋雄(黒川実氏)
有馬稲子(松江)
宇野重吉(宇佐美定行)
〈あらすじ〉武名を天下に知られた景虎だが、彼の理想とはうらはらに、国内では領地争い、策謀、憶測、中傷などが続く。まして副将格の上田政景の周囲に、景虎への不満がくすぶっているとあっては、景虎の苦悩は深い。政景の父・房景は病床にあるが、むすこを国守にしたいという夢を捨てきれず、甲斐の武田と通じることを政景にすすめている。
悩みぬいた景虎はある日、広間に城内の一同を集め、国守隠退を宣言し、国内の出来ごとはすべて自分の不徳のいたすところと言残して座を立ち、春日山城内は騒然とする。
景虎隠退のしらせを聞いた政景は、すぐにも春日山へ急ごうとするが、父・房景に止められる。そこへ春日山から死を覚悟の新兵衛が政景をつれにやってきた。政景に会わせまいと、新兵衛の前に立ちはだかった房景が、突然倒れ、死ぬ。父の死と新兵衛の迎えにゆらぐ政景の心。
第37回 勇猛の章 その七
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
高橋悦史(宇佐美定勝) 和田 孝(新発田掃部介)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和崎俊也(北条高広) 永井百合子(はま)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
志村 喬(長尾房景)
中村翫右衛門(斎藤道三)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
杉良太郎(織田信長) 清水将夫(天室光育)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 村井国夫(高坂弾正)
高橋正夫(内藤修理) 下川辰平(小山田備中守)
桐野洋雄(黒川実氏) 西沢利明(甘利昌忠) 吉田柳児(中条藤資)
有馬稲子(松江)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉理想と現実のへだたりに絶望した景虎は、すべてを捨て仏門にはいろうと決心する。旅立ちの直前、景虎は恩師の天室光育に手紙を残した。天室は、景虎の思うままにさせるがよいという。ただ一人の景虎支持者。これに対し宇佐美は、越後にとって、景虎はなくてはならないと、上田の政景に使者を出す。
景虎は高野山に向って旅立った。だが、途中の宝蔵院で、追ってきた松江につかまり、滞在するはめになる。四カ月たったある日、酒に酔った政景が、景虎への忠節を決意してやってきたが、寝ている政景のふところから、晴信からの書状がのぞいているのを、景虎は見てしまう。一方、武田勢は北信濃になだれこんでいた。
第38回 王土の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 山本 学(足利義輝)
河野秋武(松永弾正) 日下武史(三条西大納言)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和田 孝(新発田掃部介) 佐野浅夫(近衛前嗣)
梅野泰靖(三好長慶) 中村信二郎(喜平二) 永井百合子(はま)
上月 晃(綾)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
杉良太郎(織田信長) 金田龍之介(柴田勝家)
北原真紀(妙姫) | ○
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎は武田晴信とにらみ合いの最中であったが、この乱世を改めるには将軍家の威信回復が第一と武田に和睦を申立てる。晴信と和解した景虎は、将軍・義輝に会うため、将軍の要請に応じて五千の兵を率い越後を立った。だが、三好長慶の反乱に続いて、松永久秀が悪道をきわめ、将軍の威信は衰えていた。松永と三好は景虎を都に入れないよう力を合わせ、景虎一行は足止めをくい、いらだたしい数日を過ごす。
都のはずれで景虎を迎えたのは松永。旅の疲れをいやすという名目で、邸から一歩も外へ出してもらえず六日間がすぎた。将軍家から使者が来て、やっと入京するが将軍義輝との再会は、松永と三好の監視つきで思うことも話せない。
第39回 王土の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
米倉斉加年(飛加当) 山本 学(足利義輝)
河野秋武(松永弾正) 梅野泰靖(三好長慶)
佐野浅夫(近衛前嗣) 北原真紀(妙姫)
和田 孝(新発田掃部介) 藤木 悠(柿崎弥二郎)
名古屋章(柿崎弥三郎) 井上昭文(富田郷左衛門)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
森 雅之(幸斎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
浜田光夫(木下藤吉郎) 杉良太郎(織田信長)
金田龍之介(柴田勝家) 中村信二郎(喜平二)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉前嗣の邸で景虎と密会した義輝は、逆臣におびえ、都では何も出来ないといい残して去った。関白の前嗣までが、景虎といっしょに越後へ逃げたいといい出し、景虎をとまどわせる。そして、組んで松永を倒そうという三好の策謀など、再上洛した景虎をめぐる動きはあわただしい。
美しく琵琶をかなでる前嗣の娘・妙姫は前嗣を通じて結婚を申込んでくるが、景虎は生涯妻をめとらない覚悟だと話す。数日後、景虎に会いにきた妙姫は、景虎の身を案じ、一日も早く越後に帰るようにと、愛用の琵琶を残して去って行く。
第40回 王土の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
米倉斉加年(飛加当) 山本 学(足利義輝)
佐野浅夫(近衛前嗣) 河野秋武(松永弾正)
日下武史(三条西大納言) 梅野泰靖(三好長慶)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
浜畑賢吉(武田信繁) 村井国夫(高坂弾正)
井上昭文(富田郷左衛門) 藤田啓二(岡部左近) 野田産吉(千葉勘之助)
宮内幸平 織田忠正(雑兵) 平野 昇(武士) 高倉英二(忍び)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎の上洛中には兵を出さないという約束を破って、武田信玄は、兵を信濃に向けた。春日山の留守をまもる政景も七千の軍勢を川中島へ向ける。
一方、都では帰途についた景虎一行の前を松永の家臣がよぎったので、弥太郎がこれを切ったため、松永との間は険悪になる。
今回は、川中島出兵の情報と、都での緊張状態にはさまれ、窮地に追いこめられた景虎を描く。
第41回 王土の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
米倉斉加年(飛加当) 山本 学(足利義輝)
観世栄夫(超賢) 佐野浅夫(近衛前嗣)
河野秋武(松永弾正) 梅野泰靖(三好長慶)
中村信二郎(喜平二) 永井百合子(はま)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 根上 淳(今川義元)
安部 徹(神保良春) 阿知波信介(今川氏真)
中台祥浩(太田善海) | ○
有馬稲子(松江)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎の一行は、都をあとに、越後へ急ぐ。越中富山にさしかかったとき、武田にそそのかされた多数の一向宗徒に包囲され危険におちいる。
一方、川中島から手を引いた武田信玄は、越後と手を結んで駿河へ攻め込む夢をみているが、馬場美濃守に「そんなに気が弱いことでは困る」といさめられていた。そして今川義元は、そんな両者の合戦を待望んだ。
第42回 火中の章 その一
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
仲谷 昇(杉原壱岐守) 内藤武敏(本庄慶秀)
大山克巳(上杉憲政) 安部 徹(神保良春)
山本耕一(長尾晴景) 太田博之(源三郎) 谷 幹一(久助)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
藤村志保(藤紫)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
あおい輝彦(武田義信) 河原崎建三(飯富三郎兵衛)
鈴木瑞穂(鈴木国重) 和田 孝(新発田掃部介)
山中貞則(蒔田主計) | ○
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉永禄三年春。甲斐、駿河、相模の三国が連合し、武田、今川、北条の三氏は、それぞれの野望を達成しようとしていた。
数度の川中島出兵にもかかわらず、信濃完全攻略が思うにまかせない武田は、神保をそそのかして、景虎の注意を、越中に向けようとたくらんだ。一方、桶狭間では信長が今川勢を破り波紋を呼んだ。
今回は、武田に踊らされて越中魚津城を落城させる神保勢の動きと、魚津城主の奥方となっていた藤紫の悲惨な最後や、これに怒った景虎がたちまち越中の大半を平定する様、関東の北条攻めを決意するまでを描く。
第43回 火中の章 その二
石坂浩二(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
内藤武敏(本庄慶秀) 高橋悦史(宇佐美定勝)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎) 和田 孝(新発田掃部介)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
高橋昌也(飯富兵部) 大山克巳(上杉憲政)
中村梅之助(北条氏康) 佐々木孝丸(佐野昌綱)
永井百合子(はま) 江守 徹(大石藤右衛門)
佐野浅夫(近衛前嗣) 北原真紀(妙姫)
下条正巳(大石藤右衛門) 金子光伸(沼田平八郎)
森次浩司(北条氏政) 桐野洋雄(黒川実氏)
市川祥之助(?) | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉景虎の関東出陣の決意を、上杉憲政は喜び、場合によっては力添えすることを約束する。この出陣は、北条を討つのが目的である。
出陣も間近になったとき、都から景虎を慕って関白前嗣と娘の妙姫がやってきた。一方、乃美は妙姫のうわさを聞いて苦しんでいた。しかし景虎はこの好機に出陣を延ばすわけにはいかず、八千七百余の越後勢の先頭にたって関東へ向け出発した。
三国峠に陣営をはると、佐野昌綱が山野丹後、浦部治太夫をつれて加勢に来た。ついで沼田城主の若君平八郎とその家臣大石藤右衛門がきた。佐野らの加勢を得、難なく沼田城を落したが、捕えた幼い小紫姫を逃げのびた親のもとへ返してやる。
第44回 火中の章 その三
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
内藤武敏(本庄慶秀) 高橋悦史(宇佐美定勝)
和田 孝(新発田掃部介) 桐野洋雄(黒川実氏)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
中村梅之助(北条氏康) 佐々木孝丸(佐野昌綱)
中野誠也(佐野定綱) 森次浩司(北条氏政)
市川祥之助(?) 村田吉次郎(?)
山本 勝(?) | ○
〈あらすじ〉関東で、景虎の信望は高まるばかりである。北条氏康は景虎の動静にがまんならず、関東武者へのみせしめとして、景虎に加勢した佐野昌綱を討つため三万五千の兵を佐野城へ向けた。
このことを知った景虎は、作戦の根拠地である厩橋城をからにして総勢を佐野城救援に向ける。翌朝には北条勢が佐野城を攻撃するにちがいないという夜、景虎は佐野城を包囲する北条勢の中を、数騎の騎馬隊でつき抜けて佐野城へかけつける。
第45回 火中の章 その四
石坂浩二(長尾景虎)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
内藤武敏(本庄慶秀) 高橋悦史(宇佐美定勝)
米倉斉加年(飛加当) 大山克巳(上杉憲政)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和田 孝(新発田掃部介) 桐野洋雄(黒川実氏)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
中村梅之助(北条氏康) 佐々木孝丸(佐野昌綱)
森次浩司(北条氏政) 市川祥之助(?)
池田 鴻(?) | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉永禄四年二月、厩橋城をあとに小田原城へ向う景虎の下に集った豪族は二百余、兵力は九万六千。景虎勢を合わせると十一万五千を越えた。さすがの北条も景虎勢をおそれて、甲斐の晴信に救援を求めたが、晴信はこれを断った。晴信は、北条との戦いで疲れた景虎を川中島で討とうと、ひそかにねらっていたからである。
武蔵国の北条軍拠点松山城を抜き、街道に沿って進攻、稲毛、小杉、権見山、信濃坂、大磯のトリデを次々に攻略して、小田原城総攻撃を開始する。景虎は、小田原城の四つの城門から同時に総攻撃をかけ、未明から夜まで休みなく攻めるが、堅固を誇る城門は一つとして落ちなかった。城の中では氏康が、家臣二人に、景虎のねらい撃ちを命じ、この危急存亡の時を切りぬけようと必死である。長びいては晴信に有利になると読んだ景虎は、再度攻撃を命令し、夜襲につぐ夜襲の強攻……。
第46回 川中島の章 序章
石坂浩二(上杉政虎)
中村光輝(長尾景虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
米倉斉加年(飛加当) 加藤 嘉(昭田常陸介)
加藤 武(長尾俊景) 内藤武敏(本庄慶秀)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
中村玉緒(諏訪御料人)
大友柳太朗(板垣信方)
岡田英次(諏訪頼重)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
田崎 潤(武田信虎) 根上 淳(今川義元)
浜畑賢吉(武田信繁) 桐生ひろ子(?)
川口敦子(北の方) | ○
有馬稲子(松江)
滝沢 修(長尾為景)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田晴信)
〈あらすじ〉今度の合戦はこれまでになく大きな決戦になりそうだと予想した飛加当は、武田か上杉か、どちらに味方しようかと、川に釣糸をたれながら、両雄のおいたちを思い浮べる。
今回は、上杉謙信、武田信玄の人となりを、これまで放送したいくつかの場面を回想形式でふりかえり、二人がなぜ川中島の合戦に全精力を傾けあうのか、二人の対決に、どのような意味があるのかを、信濃の住人である忍者、飛加当の目を通してさぐる。
第47回 川中島の章 その一
石坂浩二(上杉政虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
内藤武敏(本庄慶秀) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
高桐 真(新発田尾張守) 和田 孝(新発田掃部介)
和崎俊也(北条高広) 吉田柳児(中条藤資)
桐野洋雄(黒川実氏) 郡司 良(斎藤下野守)
永井百合子(はま) 中村信二郎(喜平二)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
北村和夫(村上義清) 山内 明(馬場美濃守)
清水 元(高梨政頼) 内田 稔(浦辺丹波守)
○
有馬稲子(松江)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉永禄四年八月、上杉政虎は川中島の決戦に臨む、いっさいの作戦計画を終って毘沙門堂を出た。そこへ、乃美かっ血n知らせ――。急いで枇杷島へとんだ政虎は、まっ先に宇佐美定行に出陣の報告をし、乃美を見舞った。床を離れ、平伏して政虎を迎えた乃美は顔をあげない。病みつかれた顔を出陣前の政虎に見せたくなかったのだ。政虎は、九死に一生の戦いを前にして、初めて自分の心が狭かったことに気づいた。
政虎は、いままで乃美を妻にしたいと思わぬ日はなかったといい、元気になったら必ず妻にするといい残して去っていく。初めて乃美と心を許しあったのだった。
第48回 川中島の章 その二
石坂浩二(上杉政虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
内藤武敏(本庄慶秀) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
米倉斉加年(飛加当) 清水将夫(天室光育)
永井百合子(はま) 中村信二郎(長尾喜平二)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和田 孝(新発田掃部介) 桐野洋雄(黒川実氏)
和崎俊也(北条高広) 高桐 真(新発田尾張守)
久米 明(島田石見守) 水前寺清子(八重)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
田崎 潤(武田信虎) あおい輝彦(武田義信)
浜畑賢吉(武田信繁) 村井国夫(高坂弾正)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 西沢利明(甘利昌忠)
下川辰平(小山田備中守) 林邦史朗(諸角豊後守) 高橋正夫(内藤修理)
宇野重吉(宇佐美定行)
有馬稲子(松江)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉永禄四年八月十四日、上杉政虎の率いる一万の兵は、春日山城をあとに、川中島へ向った。先発隊を合わせると総勢一万三千。善光寺の東、横山に陣を構えた。そして信玄は、二十年ぶりに父・信虎と会ったが、父の忠言には耳を貸さず、政虎打倒だけを考え、、一万六千の兵を川中島へ動かしていた。
今回は、上杉勢の出陣の儀式、信玄と父・信虎の二十年ぶりの再会など、川中島へ向う両雄の動きを追いながら、川中島をはさんで陣をかまえる、決戦前夜までを描く。
第49回 川中島の章 その三
石坂浩二(上杉政虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
内藤武敏(本庄慶秀) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
和田 孝(新発田掃部介) 永井百合子(はま)
米倉斉加年(飛加当) 高桐 真(新発田尾張守)
和崎俊也(北条高広) 郡司 良(斎藤下野守)
吉田柳児(中条藤資) 桐野洋雄(黒川実氏)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
有馬稲子(松江)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
浜畑賢吉(武田信繁) あおい輝彦(武田義信)
井上昭文(富田郷左衛門) 河原崎建三(飯富三郎兵衛)
林邦史朗(諸角豊後守) 村井国夫(高坂弾正)
下川辰平(小山田備中守) 西沢利明(甘利昌忠)
高橋正夫(内藤修理) | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉早く天下を取りたい信玄は、兵を二分して妻女山戸川中島に向けようとする。妻女山にたてこもる上杉勢は、茶臼山と海津城に布陣した武田勢によって食糧の補給源を断たれた。だが政虎は、一日中、琵琶を楽しむゆとりをみせているとき、信玄は茶臼山を捨て再び海津城に全軍を集める。
にらみ合ううちに秋も深まり、重陽の節句を迎える。天下をとることを急ぐ信玄は、「戦術に迷いがみえる」という信繁の忠告に耳もかさず、この日、夜討ちのための軍の編成を発表する。どんな場合でも負けない戦法をとってきた信玄が、この合戦では一挙に勝負を選ぶ戦法をとろうとするあせりが出た――的確に信玄側の戦法をよみとった政虎は、先をこして全軍を川中島に移動させる計画をたてた。
第50回 川中島の章 その四(この回、現存)
石坂浩二(上杉政虎)
樫山文枝(乃美)回想
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
山口 崇(長尾政景) 高橋悦史(宇佐美定勝)
内藤武敏(本庄慶秀) 仲谷 昇(杉原壱岐守)
米倉斉加年(飛加当) 中村信二郎(長尾喜平二)
藤木 悠(柿崎弥二郎) 名古屋章(柿崎弥三郎)
高桐 真(新発田尾張守) 和田 孝(新発田掃部介)
和崎俊也(北条高広) 桐野洋雄(黒川実氏)
中村光輝(長尾景虎)回想
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
浜畑賢吉(武田信繁) あおい輝彦(武田義信)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 村井国夫(高坂弾正)
林邦史朗(諸角豊後守) 高橋正夫(内藤修理)
下川辰平(小山田備中守) 石田太郎(原大隅)
美山なみ枝(乃美)回想 富沢政男(武田の郎党)
島 喜義(武田の郎党) | ○
○
有馬稲子(松江)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉現存し、その再放送もなされたため、あらすじは割愛。
第51回 吟詠の章 その一
石坂浩二(上杉輝虎)
樫山文枝(乃美)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
高橋悦史(宇佐美定勝) 山本 学(足利義輝)
杉良太郎(織田信長) 浜田光夫(羽柴秀吉)
松山省二(徳川家康) 和崎俊也(北条高広)
中村梅枝(上杉景勝) 中村信二郎(長尾喜平二)
大出 俊(足利義昭) 金田龍之介(柴田勝家) 河野秋武(松永弾正)
市村竹之丞(鬼小島弥太郎)
上月 晃(綾)
山内 明(馬場美濃守) 高橋昌也(飯富兵部)
あおい輝彦(武田義信) 河原崎建三(飯富三郎兵衛)
小川吉信(武田勝頼) | ○
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉永禄四年の川中島合戦が終ったあと、信玄は北条と手を結び、都へ兵を勧めようと西へ西へと力をのばす。
一方、政虎改め輝虎は、関東管領職とは名ばかりで越後にクギづけにされていた。都では将軍義輝が松永弾正の手にかかって最期を遂げ、織田信長は義昭を将軍にかつぎ出し三井寺に迎えた。
こうして、泥沼のような戦国の混乱の中から、統一のきざしが少しずつ現れはじめる。今回は、大軍を都へ進める途中、病に倒れ生涯を閉じる信玄の動きを中心に描く。)
最終回(第52回)吟詠の章 その二
石坂浩二(上杉謙信)
高松英郎(金津新兵衛) 山田吾一(戸倉与八郎)
橋本 功(秋山源蔵) 伊東四朗(鉄上野介)
高橋悦史(宇佐美定勝) 杉良太郎(織田信長)
浜田光夫(羽柴秀吉) 金田龍之介(柴田勝家) 近藤洋介(明智光秀)
滝沢 修(長尾為景)回想
樫山文枝(乃美)回想
新珠三千代(袈裟)回想
中村浩太郎(虎千代)回想
山内 明(馬場美濃守) 小川吉信(武田勝頼)
河原崎建三(飯富三郎兵衛) 村井国夫(高坂弾正)
宇野重吉(宇佐美定行)
高橋幸治(武田信玄)
〈あらすじ〉信玄の死で天下の情勢は大きく変ろうとしていた。輝虎が謙信と号したのはこのころだった。信玄の遺志を継いだ勝頼は京都を目ざして進撃を続け、天正三年四月には織田、徳川打倒のため、二万の大軍を出して三河の長篠城を攻撃した。しかし城は堅く、長篠の戦いで織田信長と徳川の鉄砲隊の前に壊滅した。
これを機に、信長が台頭、越後をうかがう気配をみせた。これを知った謙信は信長との対戦を決意、天正五年七月、越後を出た謙信は、越中から能登へ向い、七尾城を落し、加賀・手取川へ進撃。対する信長は羽柴秀吉、柴田勝家らを出陣させたが、謙信のすさまじい攻勢の前に信長はついに兵を引く。
天正六年三月、春日山城にもどった謙信は、信長勢を一挙に掃討しようと、再び全軍に命令をくだした。しかし同月九日、諸将の居並ぶ"馬ぞろえの儀"に出かけた謙信は馬が引かれてくるのを待っていたが、新兵衛の「殿、馬が参りました(という声を聞くと突然、新兵衛の腕の中にくずれ落ちた。
謙信は、急に力をましてきた信長二度にわたって対決するが、決着がつかないまま、四十九歳の生涯を閉じた。